2012年12月26日水曜日

Ghent ゲント 12月

冬空のもと、ゲントに行ってきました

 <日程>
10:36 Gent-St.Peters駅→トラム1番(7~8分)→コーレンマルクト下車→聖バーフ教会(ファンアイク兄弟作「神秘の子羊」)→12:30観光案内所→昼食→トラム24番→ベギンホフ→トラム24番→ゲント美術館→バス→Gent-St.Peters駅→17:03SNCB乗車→Leuven

<トラム>
SNCB(ベルギー国鉄)のIC停車駅であるGent-St.Peters駅から聖バーフ教会などのあるゲントの旧市街(コーレンマルクト)まではトラム1番に乗車して7~8分。駅前は2012年12月現在工事中なのでゴチャゴチャしていますが、Centrum行きのトラム乗り場ははっきりと表示してあるのでその案内に沿って行きましょう。De Lijnの回数券(フランダース地方のバス・トラム共通)で乗車できます。

 <聖バーフ教会 St-Baafskatheedraal>
フレミッシュプリミティブの最高傑作・ファンアイク兄弟作・ゲントの祭壇画「神秘の子羊」。これを再びじっくり見るために今回ゲントに行きました。何度見ても素晴らしい、私の最も好きな絵。何時間見ても飽きない・・・。門外不出なので、日本に帰国したらもう二度と見ることができないかもしれないと思うと、余計、隅々まで目に焼き付けておきたくなります。ほんと、素晴らしい。
この祭壇画以外にも聖バーフ教会には、ルーベンスの「聖バーフの修道院入門」 や美しいステンドグラスなど見所満載。また、神秘の子羊が以前掲げられていた教会の祭壇部分もぜひ見て欲しいところ。
祭壇画のみ、4.00EUR(オーディオガイド付き・日本語有り)。
所要時間1時間半
おすすめ度 ***** 

<観光案内所>
この日は、鐘楼の横にある観光案内所は閉まっていました(トイレは利用できた)。代わりにフランドル伯居城の前の広場にある新しい観光案内所に行ってみました。様々な地図や情報が得られるので、個人旅行ではぜひ訪れておきたいこところでしょう。

<昼食・Restaurant De Witte Leeuw>
 昼食を予定してたレストランがお休みだったので、急遽探して入店したレストラン。本日のランチ(12.00EUR)とゲント名物・ワーテルゾーイ+飲み物を注文して35.00EURくらい。旧市街の中心部に有り気軽な雰囲気で人気の様子でした。
Restaurant De Witte Leeuw
Bvba PPR-Team Graslei 6 9000 Ghent Belgium
Tel.: +32(0)9 223 48 58 Fax: +32(0)9 223 70 08 E-mail: dewitteleeuwgent@skynet.be
Open: Tuesday till Sunday from 11 o'clock till...The kitchen is open continually http://www.dewitteleeuwgent.be/en/home.html
おすすめ度 ***



<ベギンホフ>
ルーヴェンのベギンホフに住む身としては、各地のベギンホフを訪れないわけにはいきません。観光客も少なく、静かな雰囲気でした。
http://www.visitgent.be/en/node/8149/
<ゲント美術館>
2012年の9月から5年にわたって、聖バーフ教会の「神秘の子羊」は修復作業に入っています。教会に展示されている26枚のパネルは順次はずされて修復がおこなわれます。ゲント美術館では教会から運び出された祭壇画の修復の様子を見学することができます。私が訪れた時は、祭壇画扉面がこちらに運び出されて修復作業が行われていました。
実は、祭壇画は本来開閉されて拝礼するものですが、現在は信仰の対象というよりは美術品という位置づけになっているため、神秘の子羊は教会の展示室で扉があけられた状態で展示されています。そのため、本来閉じられた状態であれば一貫した風景となる祭壇画の表部分は、左右に分かれて鑑賞せざるを得ないものとなっています。しかし、この修復作業中は、扉面を並べて展示してくれているので、現在の展示方法に変わってからは絶対見ることのできなかった扉面絵画の繋がった様子を見ることができます。(下写真参照、写真はwikipediaから。ゲント祭壇画修復室のみ撮影不可)
祭壇画の修復作業の展示がこの美術館でおこなわれていることはあまり知られてないせいか、人も少なく、じっくりと絵画鑑賞できる穴場だなと思いました。

「神秘の子羊」以外にも、フランドル絵画の巨匠ヒエロニムス・ボスの最後の作品と言われる「十字架を担うキリスト」を含む2枚も所蔵しています(現存するボスの作品は少ないので希少です。数多くの傑作を抱えるスペインマドリードのプラド美術館でも、ボスの作品は美術館の重要作品の一つに位置づけられているほどの画家です)。さらに、14世紀から20世紀前半にわたるフランダース地方を中心とした作品を展示しています。小さいながらも見所のあるゲント美術館でした。

ただ、この美術館は、StPeters駅からちょっと離れた公園の敷地内にあってちょっとわかりにくい位置にあります。中心地からトラムで駅に向かい駅の二つ前くらいでおりました。一番近い停留所だと思ったのですが、それでも公園内を10分ほど歩かなければなりませんでした。帰りは、美術館横道路に駅行のバス停を見つけたのでそこからバス飛び乗って駅に戻りました(駅までバスで5分くらいだったでしょうか)。
入館料 3.50EUR
所要時間 2時間
おすすめ度**** 美術好きならぜひ
参考URL(ゲント祭壇画修復について)http://www.visitflanders.jp/where-to-go/cities/ghent/arts/the-adoration-of-the-mystic-lamb.jsp
参考URL(TV東京「美の巨人たち」ゲント祭壇画)
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/110402/


ブリュッセルとブリュージュというベルギーを代表する観光都市に挟まれているため、ゲントを省略してしまう観光客は少なくないですが、わたしはゲントのしっとりとした雰囲気がとても気に入っています。ぜひ訪れて中世の雰囲気あふれるベルギー街歩きの醍醐味を味わっていただきたいなぁと思います。