2013年2月28日木曜日

最後のブリュッセル

ベルギー生活最後のブリュッセル訪問は、在ベルギー日本大使館への所用。手続きがいろいろあって、ここにはお世話になりました。

在ベルギー日本国大使館
Square de Meeûs / De Meeussquare 5-6, 1000 BRUXELLES / BRUSSEL
電話 32-(0)2-500-0580 FAX 32-(0)2-513-4633
領事部開館時間 午前9時15分~12時 午後1時30分~4時

2013年2月16日土曜日

ディナン 2月

アルデンヌ地方、ムーズ川沿いの小さな町ディナン。

<当日の日程>
9:27Leuven駅→Ottignies乗り換え→Namur乗り換え→11:39Dinant駅着 →(徒歩5分)→ 観光案内所 →(徒歩10分)→サックスの像・サックスの生家(サックス博物館)→昼食(Café Leffe)→シタデル→ノートルダム教会→クックドディナン購入→徒歩15分→洞窟入口→15:21Dinant駅→Brussel Noord乗り換え→17時30分頃Leuven着

<観光案内所>
駅からムーズ川の橋を渡る手前を左に曲がると観光案内所があります。ここでディナンの無料地図がもらえます。ガイドブックに載っていなかった観光名所(鍾乳洞とレフェビール博物館)の存在をここで教わりました。英語も通じます。駅から徒歩5分。

<アドルフ・サックス通り・サックスの像・サックス博物館>
ディナンは、楽器「サックス」を発明したアドルフ・サックスの故郷としても有名。街のメインの橋にもサックスの大きな像が飾られています。サックス博物館はサックスの生家を改装したもの。小さな可愛らしい博物館です(無料)。駅から徒歩10分程度

<昼食・レフェカフェ>
小さな小さなグランプラス(矛盾した表現ですが)に面した、ビアカフェ。地元の人観光客両方で混雑していたので入店してみました。ここディナン発祥のレフェビールとベルギー料理に舌鼓。メニューはフランス語のみ。サックス博物館から徒歩5分。料理3品+ドリンクで60EUROくらい。




<シタデル>
ディナンは交通の要所であったため、これまで数多くの戦争に巻き込まれてきました。街を守るために建てられた城砦も時代時代に翻弄されて、数々の戦闘に巻き込まれてきました。そんな歴史も学べるちょっとおどろおどろしい博物館です。ケーブルカーか徒歩でシタデルの上に登れます(いずれにしても入場料8EUR)。夏はシタデル博物館の中はガイドツアーでのみ見学できるみたいなんですが、私が言ったときは閑散期であったため自由見学できました。




<ノートルダム教会>
シタデルのケーブルカーの乗り口のすぐ横にある、街の象徴。美しいステンドグラスが見られます。


<Maison JACOBS クックドディナン>
ディナン名物、クックドディナンの老舗でお土産購入。蜂蜜と小麦粉だけで作ったお菓子は、以前は戦闘時の保存食であったというだけあってとても硬く日持ちのするもの。食べるときは事前に折って、ミルクやコーヒーに浸して柔らかくして食べるのだそう。直接かじると歯を折るらしいので、ご注意。教会から徒歩5分。Maison JACOBS:Rue Grand,147  B-5500 Dinant  tel:082 /22 21 39

<鍾乳洞・レフェ博物館>
当日存在を知ったディナンの観光名所。鍾乳洞の見学は1時間ごと。入口まで行ってみたのですが、時間がかかりそうだったので断念。暖かく日の長い季節なら良かったな。駅から街の中心とは反対方向に歩いて15分くらい。レフェ博物館はその手前にあります。

思った以上に見所も多く、楽しいベルギー・ワンデイトリップとなりました。
ディナン観光局http://www.dinant.be/index.php

2013年2月11日月曜日

Binche バンシュのカーニバル


バンシュのカーニバルに行ってきました。2003年、世界無形遺産に登録されたベルギーのお祭。楽しい仮装と元気な雰囲気を楽しんできましたよ

<当日の旅程>
12:37Leuven発→Brussel-Noord乗り換え13:03発→14:13Binche着→(徒歩10分)→グランプラス(観光案内所)→15:00パレード見学→17:45Binche発→Brussel-Midi乗り換え→20:00頃Leuven着
参考URL:http://www.carnavaldebinche.be/home-eng.html http://www.bel2.jp/event/article/binche.html

<カーニバルについて>
カーニバルは謝肉祭と訳されているカソリックのお祭り。カソリックには復活祭前の四旬節(46日前。四旬とは40日のことだが、日曜日を除くので46日前からとなる)の水曜日(灰の水曜日)から復活祭の前日(聖土曜日)までの期間は肉食を控えるという伝統があります(現在はそれほどこの規律を厳格に守っている人は少ないようですが)。こうした禁欲の日々を迎える前に、享楽的にお肉を食べお酒を飲んで騒いでおこう!というのが、カーニバルのもともとの趣旨です。現在では、春を待つお祭りとして広く受け入れられており、各地で様々な仮装行列パレードなどが開催されます。ブラジル・リオデジャネイロのパレードなどが有名ですよね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AC%9D%E8%82%89%E7%A5%AD

<Bincheのカーニバルについて>
Bincheのカーニバルは、カーニバル期間の日曜日から火曜日まで3日間開催されます
(1日目・日曜日)
9時と3時に仮装パレード。グループ毎のテーマに沿った装束を着て街を練り歩く。私たちはこの日3時のパレードを見学。子供たちの仮装姿が可愛かったですよ。女装をした男性のグループもいました。
(2日目・月曜日)
若者や子供達中心の祭り。午前10時からビオラの演奏とともに若者がパレード。夜には花火があがる。
(3日目・火曜日 マルディグラ(肥沃な火曜日))
Bincheのカーニバルのメインイベント。
Gille(ジル)と呼ばれる独特の仮装をした男性たちが繰り広げる仮面祭。
夜明けまえ Gilleは各戸から徐々に集まってコミュニティ毎の集団を構成
午前7時すぎ Gilleたちが集団で朝食(なんと朝から生牡蠣とシャンパン!伝統的なGilleの朝食です)
午前8時半 約800名のGilleがグランプラスに集合して一斉に同じ仮面をかぶります。
Gilleが一日中街を練り歩く。
午後3時過ぎ グランプラス中心にダチョウの羽で飾られた豪華な帽子をかぶったGilleが、次々に群衆に向かってオレンジを投げる。無事キャッチできた人は一年幸運であるとか。
午後9時30分 祭りの終わり。花火があがってフィナーレを告げる。

<Gilleについて>
Bincheのカーニバルの主役、Gilleは所謂ピエロとは異なる存在です。祭りの起源は13世紀。それ以前のBincheは毛織物産業で栄えていた豊かな街でした。しかし、産業の衰えとともに街を支配していた有力者(貴族や富裕層)は街を去り、Bincheには貧しい地元の民だけが残されました。彼らはこの地で生きていかなければなりません。その彼らが、去っていった富裕層を模して仮装したのがGilleの姿なのです。豊かさを示す太った装束(太った姿を表現するために、Gilleの衣装の下に藁を詰めています)、仮面に描かれたメガネ(当時メガネはインテリの富裕層しか所有できなかった)とヒゲ(整えられたヒゲも富裕層ならではのもの)はその姿を象徴しているのです。カーニバル最終日・火曜日の朝8時半、Gilleの装束をつけた約800人の地元民が、グランプラス広場で一斉にGilleの仮面をつける瞬間は、この祭りのハイライトです。仮面をつけたとたんGilleは個々人の個性を離れてGilleという概念に昇華されるのです。仮面をつけるのはこの瞬間だけ。これ以外の時間に悪戯心で仮面を付けるような不埒者は以降祭りへの参加を許されなくなるという厳しい掟があるくらい祭りの重要な行事なのです。おそらく街が再び豊かな人々で溢れかえるほど栄えるようにという祈りを込めたお祭りなのでしょう。

Gilleになれるのは、Binche生まれ(または、10年以上Binche在住)の男性。家族にGilleがいること。そして、早朝から夜9時までおよそ16時間、重い装束をつけ木靴を履いて街を練り歩く体力があることという条件をクリアしなければGilleにはなれません。子供のGilleも認められていますが、子供だからといって疲れても抱っこやおんぶはしてもらえません。また、この祭りは基本的にBinche市民の自費で開催されています。衣装はもとより、3時からのパレードでかぶるダチョウの飾りのついた帽子は何十万円もするものだし、パレードで投げる約100個のオレンジも市民が自腹で購入しているもの。さらに、各コミュニティでは、オリジナルシャンパンを準備して一日中Gilleたちのふるまうのですが、この振る舞い酒の費用も相当なものになるのだそう。とにかく、この祭りに、街の人はすべてを捧げていると言っても過言ではありません。この精神は、日本の多くの祭り、例えば岸和田祭りなどと共通していますね。
写真はwikipediaから
http://fr.wikipedia.org/wiki/Carnaval_de_Binche
<世界遺産登録の経緯>
この仮面祭りが世界遺産に登録された経緯には、Samuël Glotzさんという一人の民俗学者が大きく関わっています。彼はBincheのカーニバル(Gilleの仮面祭)と世界各地に存在する仮面祭りの比較研究をおこないました。詳細な研究の結果、Bincheの祭り以外、同じ絵柄の仮面を大勢の人が一斉に付けるお祭りはないこと、すなわち、この祭りが歴史的文化的にBincheのオリジナルであることを立証しました。これを受けて、Bincheのカーニバルはユネスコ世界無形文化遺産として登録されることになりました。彼が研究のプロセスで蒐集した世界中の仮面は、現在、Bincheの仮面博物館に展示されています。彼は2006年に亡くなりましたが、現在は、彼の息子さんが跡を継いで仮面博物館の館長を務めています。毎年、カーニバルの際は、Bincheの市民が彼の業績に敬意を表するため、生前彼が住んでいた家の前で彼をたたえる歌を歌うそうです。

参考TV番組: NHK「世界遺産」バンシュのカーニバル
http://www.accu.or.jp/masterpiece/masterpiece.php?id=39&lg=jp
http://www.belgium-travel.jp/destination/by_theme/culture/heritage.htm
http://www.museedumasque.be/en/index.php

<情報いろいろ>
・列車の乗車券は、SNCBのプロモーションチケット「Valentine Duo Deal」を利用。 同一旅程の二人組で、ベルギーどこでもOK14.00EUR。取り扱いはインターネット購入のみ。

・バンシュのカーニバルは大変有名なお祭りなので、列車が非常に混雑します。Leuven方面からBincheに行く時は、Binche行き始発駅のBrussel-Noord駅で乗り換えると座れます。
・Binche駅からBrussel方面への帰りの列車は1時間に1本。Bincheは始発駅なので、列車は出発予定時刻の20分くらい前からホームに止まっています。早めに駅に行っておけば座れます。出発予定時刻ギリギリだと、座れないことがあります。

・Bincheのグランプラスに観光案内所があります。ここで、Bincheの地図や当日のパレードの道順などを教えてもらいましょう。

・観光案内所の地下にトイレがあります(有料0.40EUR)。それ以外でトイレを借りたい時は、街のカフェでお願いすれば貸してもらえます(有料の場合と無料の場合があり)。ちなみに、駅前のカフェではトイレを無料で貸してくれました。最初はお礼を言ってそのまま店を出ようと思ったのですが、やっぱりちょっと気が引けたし、列車の発車時刻までちょっと間があったので、一杯ビールを注文しました(Bincheの地ビール)。何気なく注文したのですが予想以上に美味しいビールで、それも良い思い出となりました。

・私たちは日曜日のパレード(3時駅前出発グランプラスまで)を見に行きました。スタート地点から500mくらい離れた交差点で待機。しかしさすがにベルギー時間。ゆっくりゆっくりパレードが進み、そこにパレードがたどり着いたのは何と3時40分ぐらいでした。とても楽しいパレードでしたが、最初のグループから最後のグループが通り過ぎるまで1時間半近くはかかりました。

・春を呼ぶカーニバルですが、私たちが行った当日はとても寒い日でした。パレードが通り過ぎるまでかなり長い時間を外で待つことになるので、完全防寒をおすすめします。

・カーニバルのパレードは、パレードする人が着飾っているのはもちろんなのですが、パレードを見学している人たちもいろいろな仮装をしていましたよ。子供たちだけでなく、大人も仮面をつけたりしていました。Bincheの街でも仮装グッズをいろいろ売っていましたよ。

初めて参加したBincheのカーニバル。その歴史や背景もふくめて、さまざまなことを勉強し楽しめたお祭りでした。

2013年2月6日水曜日

ベルギー王立美術館

帰国も間近になってきましたので、大好きな絵画を見納めに王立美術館へ。ヴァン・デル・ウェイデン、デレク・バウツ、メムリンク、ボッシュ、ブリューゲル、ルーベンス。本当にたくさんのフランダースの絵画を堪能できてとってもとっても幸せでした。

王立美術館では日本語のガイド本を購入してきましたよ。「ベルギー絵画の会」で長く講師を務められてきた方の著書。かなり詳細な解説が載っていて、読み物としても面白いです。(15.00EUR)

2013年2月1日金曜日

ベルギー国鉄 (1)

欧州大陸で公的機関によって運営された最初の鉄道は、1835年5月5日にブリュッセルーメッヘレン間で開通したベルギーのものです。その歴史を背景に、ベルギー国鉄は、ベルギーの主だった都市を網羅し、現在では国内移動の主な手段として広く利用されています。

鉄道利用の街めぐりは、ベルギー個人旅行の醍醐味だと思うのですが、私が最初に強調しておきたいことは、「ベルギーの鉄道を100%信頼できる移動手段であると考えてはいけない」ということです。日本では、鉄道は、道路を走るバスやタクシー、欠航の可能性のある飛行機に比べて、運行時間を確実に読める公共輸送機関だと考えられていると思うのですが、ベルギーで同じクオリティを求めてはいけません。特に、遅延の可能性は高いです(5分、10分は当たり前、ひどい時は30分遅れとかもあります)。また日本ではあまり考えられないことですが、ストライキや車両故障などの理由で急な運行キャンセルもありえます(タリスやユーロスターといった国際特急でもその可能性があります)。
なので、ベルギーで鉄道を利用した旅程を組むときは、ゆとりをもってプランすること(乗り換えがある場合、ギリギリの乗り継ぎ時間だと危ない)や、万が一のことではありますが、予定していた列車が急に運休することもある、という覚悟をもっておくことが必要です。そして、突然のトラブルにあっても、慌てず落ち着いて、車掌に事情を聞くなどして、迂回方法や代替交通手段について自分で考え対処することが必要になります。

とまあ、脅かすようなことをかいてしまいましたが、海外個人旅行には、リスクがつきものというのは当たり前のことですよね。鉄道利用もそのひとつと言えましょう。「何事も日本と同じようにはいかない」と腹をくくっておけば、突然の困難にあっても落ち着いていられますから。

さて、日本の鉄道(JR)とベルギーの鉄道(SNCB仏語、NMBS蘭語)には、以下のような細かい違いもいろいろあります。
・改札がなくて、車内検札で切符のチェックをする(時々検札が来ない時もあるけど・・・)
・どんなローカル列車でも1等車と2等車がある
・列車の本数が圧倒的に少ない(1時間に1本とか)
・時刻表の表記の仕方が日本と違う
・列車がどのホームに止まるか、電光掲示板で確認しなければならない
・駅名が蘭語読み・仏語読み2種類ある所がある(例:Liege/Luik)。
  そもそもベルギー国鉄自体、SNCB仏語、NMBS蘭語と2種類の名前が
  あるし・・・(ここではSNCBと記載しておきます)。
  まあこれは鉄道会社のせいではないですけどね。
・プロモーチョンチケットがいろいろあって、とってもお得(でもどの割引が対応できるか調べないといけないけど)
・記入式10回回数券というものもあって、複数人数でお得なチケットがある。
・不思議と座れる(とっても混雑してるように思う時でも、何となく最終的にほぼ全員が座れる。車両編成を利用客に応じて変えてるっていうことなのかな?意外と丁寧なサービス?)

とまあ、なかなか細かい違いですが、この細かいことが結構わからなくて、戸惑うことは多いですね。慣れれくれば何てことなくなってきて、やっぱり便利なんですけど。日本みたいな激しいラッシュアワーもないし、ICは速度も早いし・・・。私は本当によく利用させてもらいました。
ということで、これからベルギーを鉄道旅行をしたいなと思う方に、私が体験したSNCBの乗り方を記載しておきます。

ベルギー国鉄 (2)

<切符を買う>

列車に乗るためには乗車券を購入します。無賃乗車には高額の罰金が課されるという噂。切符を購入できる場所は以下の4箇所。
①駅の窓口
②駅の自動販売機
③列車の車掌から直接
④インターネット


①駅の窓口
窓口で行き先、往復か片道を告げれば購入できます。クレジットカード対応可。


②駅の自動販売機
バンコンタクト(ベルギーの銀行のデビットカード)ができれば、駅の自販機で購入できます。英語表記ありますので、指示に従っていけば簡単に購入できます。窓口よりすいています。ただし、各種割引(例:週末割引)については自分で把握しておかないと損することもありますので、注意。

③車掌から直接
列車の発車時刻が迫っていたりして、事前に切符が購入できなかった場合、車掌から切符を買うことができます。ただし、列車に乗る直前(車掌はたいていホームに立っている)か、直後に「自分は切符を持っていないが車掌から買うつもりである」ということを告げておかないと、無賃乗車とみなされて罰金を取られます。

インターネット
自宅にプリンタがあれば、購入した切符のPDFファイルを自分で印刷して持って行けばOK。インターネットだと、時刻表の確認や各種割引価格の比較がゆっくり自宅でできますし、時々インターネット経由のみの割引というサービスもあったりしますので、要チェックですね。

私はたいていの場合、インターネットを使って家でいろいろ検討してから、駅の自販機で切符を購入していました(インターネット経由のみ割引ありというチケットの場合以外)。

切符の払い戻しは基本的にできません。特別な理由で払い戻しが認められても、とても煩雑な手続きが必要となります。なので、切符を手配する際は、十分に検討し確認したうえで購入することをおすすめいたします。

ベルギー国鉄(3)

<列車に乗る>
国鉄には改札口はありません。直接ホームに向かいます。タリス・TGV・ユーロスターなどの特急は指定券が必要です。それ以外は自由席です。
どんなにボロボロのローカル列車でも1等と2等席があります。
運行本数はあまり多くありません。IC(インターシティ・快速)、ローカルなどがあり、例えば、東西の大動脈であるリエージュ→ルーヴェン→ブリュッセル→ゲント→ブリュージュ→オステンドというICは1時間に1本程度しかありません。なので、間違えた列車に乗車すると大幅に時間をロスするので気をつけて乗車したいところです。



列車に乗る際は、駅構内にある時刻表で自分の乗る電車を選び、ホームを確認します(平日用時刻表は青、土日祝日用は赤)。下車駅の時刻もここで確認してメモしておくと良いです。大きい駅の場合、構内に電光掲示板の表示がありますので、それを改めて確認してホームに向かいます。ホーム上の電光掲示板には途中停車駅も書かれているので、もう一度見てから乗車します。



小さい駅の場合こうした表示がありませんので、心配な場合はやってきた列車の車掌に行き先(下車駅)を確認しましょう。

また、途中で車両が切り離されて行き先が分かれる列車(リエージュ行きとゲンク行きとか)もあります。そういう列車は車両の側面に行き先が表示してあるので、自分のいきたいところへ行く車両かどうか確認して乗りましょう。

ベルギーの場合、行き先の駅名が仏語表示・蘭語表示で異なることがあるので、その点も気をつけなければなりません。(例:ブリュッセル南駅 仏:Bruxelles-Midi/蘭:Brussel-Zuid)

私も何回か間違った電車に乗りそうになった経験があります。一度は、ブリュッセルからルーヴェンに戻るとき。いつもリエージュ行きのICに乗るので、行き先・リエージュだけを確認して飛び乗ったら、それは快速列車でルーヴェンに止まらない列車でした。発車直前、車掌に確かめたら、「これはルーヴェンに止まらないよ!」と言われて慌てて飛び降りました。もう一度は、リールの駅からルーヴェンに戻るとき、ホームに電光掲示板がなかったので、発車時刻に来た列車に乗ったらそれは遅れていた前の列車で行き先が違ったことがありました(検札に来た車掌が教えてくれた)。 列車が来たからといって慌てて乗車せず、車掌に確認したり、行き先表示を確かめたりしてから乗るのが安心です。

扉はたいていの場合手動であけます。扉の近くにスイッチがありますから、それを押して開けます(下車の時も同様に手動、内側にも扉を開けるスイッチがある)。ホームと列車のあいだには大きな段差がある場合が多いです。

いずれの列車の中にもトイレがあります。駅のトイレは有料ですが、列車内は無料です。ただし、列車内は掃除が行き届いていない場合もあります。駅で有料トイレを利用するか、列車内で無料のトイレを利用するかは、ご自身の判断によります。私は、あまり列車内のトイレは利用しませんでしたが。

ちなみに、ベルギー人(お父様がSNCB勤務)の方にうかがったところ、一応、途中下車は前途無効だそうです。