ビザ取得について
ビザは渡航者本人が、在日本ベルギー大使館で取得するもの。提出書類一式は東京・麹町のベルギー大使館に持参。書類が整っていない場合、大使館で決裁できず本国照会になる場合もあるらしい(その場合取得に時間がかかる)。
私たちが実際に取得したビザは、「type D・multiple visa」。マルチビザをとっておけば、ベルギー入国後IDが出る前でもシェンゲン条約協定国外(英国など)に出国できる。
ビザ取得のために必要な書類はベルギー大使館で確認してください。
ビザの取得は、業社に代行を依頼することも可能です。インターネットで検索すると様々な代行業社があることがわかり、実際、何社かに問い合わせの電話もしてみました。ただいろいろ調べていく中で、細かい書類の収集は結局本人がしなければならないことも多く、業社に任せられる部分はごく一部であることがわかり、最終的に業者は使わずすべて自分でおこなうことにしました。
労働許可証を取得した研究者本人のビザ申請は特に難しいことはありません。申請書類一式を提出後1週間程度でビザがおります。
問題は配偶者のビザ取得です。日本人はベルギー90日間のビザなし滞在が認められているので、配偶者はビザなしで入国してベルギー国内で手続きをすることも可能です。ただ、この手続きが煩雑らしく、KULeuvenのパンフレットでもこういう形での入国はすすめていません。KULeuvenでは、研究者本人が先に入国して生活を整えた後、家族を呼び寄せるようすすめています。しかし、我が家では、研究者本人と配偶者が同時に入国する予定でしたので、配偶者のビザもベルギー大使館に申請することにしました。ただ、配偶者のビザ取得のための書類は本人以上に多岐に渡っているので収集にかなりの時間が取られます。
配偶者のビザ取得のハードルが高い理由の一つに、偽装結婚などでの不法入国・不法滞在を排除したい意図があるように思われます。社会保障制度の充実したベルギーでは、一旦入国し滞在許可が得られれば生活保護の申請などもできるようで、ユーロ通貨危機下にある現在、これを意図した悪質なケースが財政を圧迫することのないよう、ベルギー政府ではベルギー国籍・労働許可証を持たない帯同家族(配偶者や18歳以上の子供)の入国審査を厳しくしているようです。