王立中央アフリカ博物館(Koninklijk Museum voor Midden-Afrika/Musée Royal de L'Afrique Central)は、ブリュッセルとルーヴェンのちょうど間、テルビューレン(Tervuren)の森の中にあります。このあたりは一面が緑に包まれていて、散策にちょうどよい、とても気持ちの良いエリアです。
<アクセス>
土日祝日にバス利用の場合、De Lijn・317番でルーヴェン駅から30分くらいTERVUREN MUSEUMで下車(平日だと410番もある)。博物館の前に大きな象の像があるので停留所はわかると思います。またブリュッセル市内中心地からだとトラム44番利用。このトラムは森の中を抜けていくとても気持ち良い雰囲気。駐車場もあります。
<印象>
国王レオポルド2世の個人コレクションをもとにした展示物。展示は大きく二つに分けられていて、動植物関係(膨大な数の動物の剥製や昆虫、魚など生物関係の展示)とアフリカ原住民の文化遺産(こちらもものすごい数の彫像や衣装・仮面などなど)、さらに、ベルギーによるコンゴ植民地の経緯など・・・。アフリカ以外でこれだけの蒐集品が見られるのは珍しいのではないでしょうか。アフリカについて勉強したい方には大変参考になる展示物だとは思います。
ただ、正直私は違和感を覚えました。研究のためだけだったら、こんなに多くのものをコンゴから運んでくる必要はないのではないでしょうかね。なんというか、レオポルド2世の個人的収集欲を満たすためのコレクションという感じがするんです。金にあかせて次から次へと珍しいものをもってこさせたというか・・・。当時のコンゴ支配の背景を知れば知るほど、そんな気がします。そうして無為に殺された動物の怨念が、なんとなく博物館内に立ち込めているような感じがするんですが・・・。気のせいかな?
もちろん、現在はこのコレクションをもとにアフリカ文明の調査研究の世界的中心となっているそうなので、この蒐集も結果的には無駄ではなかった部分もあるのでしょう。南国の動植物に触れる機会の少ないベルギーの子供たちの勉強の場にもなっているようですし。
いずれにしても、博物館を囲むテルビューレンの森の清々しさと、博物館内のおどろおどろしい雰囲気がなんとも対照的な印象でした。
ちなみに、このレオポルド2世については、このアフリカ博物館を訪れてからさらに詳しく勉強しました。はい。レオポルド2世とベルギーの歴史について書き出すとこれはこれでキリがないので、それは別項にておいおい試みてみたいと思います。
<実用情報>
王立中央アフリカ博物館(Koninklijk Museum voor Midden-Afrika/Musée Royal de L'Afrique Central)
開館時間:火~金10:00-17:00、土日10:00-18:00(12/24・31は15:00まで)
閉館日:月、1/1、5/1、12/25
入館料:4EUR。毎月第一水曜日午後1時から入館無料。
所在地:Leuvensesteenweg 13, 3080 Tervuren 電話:+32(0)2 769 52 11
公式HP:http://www.africamuseum.be/home
参考URL:http://www.belgium-travel.jp/opt/elems/detail/408