2013年2月1日金曜日

ベルギー国鉄 (1)

欧州大陸で公的機関によって運営された最初の鉄道は、1835年5月5日にブリュッセルーメッヘレン間で開通したベルギーのものです。その歴史を背景に、ベルギー国鉄は、ベルギーの主だった都市を網羅し、現在では国内移動の主な手段として広く利用されています。

鉄道利用の街めぐりは、ベルギー個人旅行の醍醐味だと思うのですが、私が最初に強調しておきたいことは、「ベルギーの鉄道を100%信頼できる移動手段であると考えてはいけない」ということです。日本では、鉄道は、道路を走るバスやタクシー、欠航の可能性のある飛行機に比べて、運行時間を確実に読める公共輸送機関だと考えられていると思うのですが、ベルギーで同じクオリティを求めてはいけません。特に、遅延の可能性は高いです(5分、10分は当たり前、ひどい時は30分遅れとかもあります)。また日本ではあまり考えられないことですが、ストライキや車両故障などの理由で急な運行キャンセルもありえます(タリスやユーロスターといった国際特急でもその可能性があります)。
なので、ベルギーで鉄道を利用した旅程を組むときは、ゆとりをもってプランすること(乗り換えがある場合、ギリギリの乗り継ぎ時間だと危ない)や、万が一のことではありますが、予定していた列車が急に運休することもある、という覚悟をもっておくことが必要です。そして、突然のトラブルにあっても、慌てず落ち着いて、車掌に事情を聞くなどして、迂回方法や代替交通手段について自分で考え対処することが必要になります。

とまあ、脅かすようなことをかいてしまいましたが、海外個人旅行には、リスクがつきものというのは当たり前のことですよね。鉄道利用もそのひとつと言えましょう。「何事も日本と同じようにはいかない」と腹をくくっておけば、突然の困難にあっても落ち着いていられますから。

さて、日本の鉄道(JR)とベルギーの鉄道(SNCB仏語、NMBS蘭語)には、以下のような細かい違いもいろいろあります。
・改札がなくて、車内検札で切符のチェックをする(時々検札が来ない時もあるけど・・・)
・どんなローカル列車でも1等車と2等車がある
・列車の本数が圧倒的に少ない(1時間に1本とか)
・時刻表の表記の仕方が日本と違う
・列車がどのホームに止まるか、電光掲示板で確認しなければならない
・駅名が蘭語読み・仏語読み2種類ある所がある(例:Liege/Luik)。
  そもそもベルギー国鉄自体、SNCB仏語、NMBS蘭語と2種類の名前が
  あるし・・・(ここではSNCBと記載しておきます)。
  まあこれは鉄道会社のせいではないですけどね。
・プロモーチョンチケットがいろいろあって、とってもお得(でもどの割引が対応できるか調べないといけないけど)
・記入式10回回数券というものもあって、複数人数でお得なチケットがある。
・不思議と座れる(とっても混雑してるように思う時でも、何となく最終的にほぼ全員が座れる。車両編成を利用客に応じて変えてるっていうことなのかな?意外と丁寧なサービス?)

とまあ、なかなか細かい違いですが、この細かいことが結構わからなくて、戸惑うことは多いですね。慣れれくれば何てことなくなってきて、やっぱり便利なんですけど。日本みたいな激しいラッシュアワーもないし、ICは速度も早いし・・・。私は本当によく利用させてもらいました。
ということで、これからベルギーを鉄道旅行をしたいなと思う方に、私が体験したSNCBの乗り方を記載しておきます。